Oxonian’s

韓国の大学で働いてます。EBSラジオ『たのしい日本語』も担当中です。

面接の全行程が終了

月曜日にカナダについてからもう数日が過ぎて、もう木曜日になってしまった。ちょっとこの数日間の行程を振り返ってみよう。

月曜日(2月10日)お昼過ぎにカナダに到着。今回の訪問は面接についてなので、具体的な都市名などは伏せておきます。一つ言っておくなら、とても美しく、そしてとても寒い場所です。

寒いとっても思った程ではなかった。マイナス20度と聞いてたので正直心配していたのだけれど、スキー場の寒さくらいだった気がする。

この日は面接の準備や予行演習をホテルで行い、なるべく早く寝た。まあ、時差ぼけもあったしね。

火曜日(2月11日)いよいよ面接の行程が始まる。この日は、午前中に M先生のオフィスを尋ねる。ラボを案内して頂いた。その後はホテルのレストランに戻り、selection committee の先生と大学院生の方とお昼を頂く。午後は、まずは学科長とのミーティング。大学についての感想を聞かれた。その次には selection committee のうちの一人の先生とのミーティング。この大学はカナダで高い評価を受けているが、次の数年で国内最上位のクラスに入るためにやるべきことを明確にされた。つまり、「論文や本を高いクオリーティーで出版し続けること」と「外部からできるだけ多くの資金を獲得すること」の二点だ。

夕方からは模擬授業を行った。しっかりと準備したお陰で、自分では満足のいくデモンストレーションができた。その後は先生方と街の中心付近に行き、ディナーをご一緒した。カナダ名物の Poutine というチップスの料理を頂きました。そして、ビールも2杯 :)

水曜日(2月12日)午前中は僕の研究発表。僕が使用している理論はカナダでは馴染みが薄く、しかもかなりフォーマルな理論だ。だから、なるべくフォーマルな話題は避け、なるべく直感的に分かりやすく話すことが大切だと考えた。ハンドアウトもそのように作成し、発表自体もなるべくはっきりと、分かりやすく行うことに注意した。練習のかいもあって、自分では納得のいく発表ができた。ただ、馴染みの薄い理論を使ったので、発表の詳細はあまり伝わらなかったかもしれない。でも僕の主張と議論の大枠は伝わったのではないかと思う、、、そう信じたい。

発表の後は先生のラボを見学させて頂いた。その先生とホテルのレストランに移動し、先生方、大学院生、大学生の方々と一緒にお昼をとった。その後は大学生の方々とのミーティング。かなりインフォーマルに研究や教育の話しをした。

ここまでは "So far so good" だったが、次に待ち構えていたのは selection committee との面接。正直、この面接に関しては満足のいくパフォーマンスはできなかった。想定外の質問が多数あり、模擬授業や研究発表には毅然とした態度で臨めたのに、この面接では僕の英語がめちゃくちゃになってしまった場面もあったし、多少動揺している感も伝わってしまったと反省している。

面接後には大学院生とのミーティング。大学生とのミーティングのようにかなりインフォーマルなものかと思っていたら、あらかじめ質問がしっかりと用意されていた。僕自身の評価としては、僕のパフォーマンスはひどくは無かったが、特別良くも無かったと思う。

この日の夜は、selection committee の先生が、街を案内してくれた。現代的なビルと雪化粧をした大自然が織りなす景色は、ただただ美しかった。ステーキハウスで牛肉のカルパッチョとステーキを頂く。何か飲むかと聞かれたが、先生はお水だけなので、さすがに僕もお水だけと答えた。しかしその後でビールでも飲んだらどうかと勧められたので、ここはご好意に甘えてビールを一杯注文させて頂いた。(日本の面接だと、あり得ないだろうな。)

食事の後はホテルまで車で送って下さった。この日は部屋に戻ってすぐに就寝。

木曜日(2月13日)午前中に、複数の学科を統合した faculty の長である先生とお会いした。この大学の戦略構想、教員に求められるレベル、教員の待遇などについて丁寧に説明をして下さった。これで、丸二日以上をかけた面接の全行程が終了した。

まとめ

全体的な評価としては、模擬授業と研究発表は僕が出来得るパフォーマンスをやり切った。しかし、selection committee との面接では、もっと堂々と、分かりやすく応答できれば良かったと反省している。また、大学院生との meeting でも、もう少しうまくできたのかなあと思う。

どのような結果になるかは分からないが、この面接は僕が成長するための糧になった。今回の面接でお世話になった学科の先生方やオフィスの方々に感謝したい。特に selection committee の先生方はほとんどが(全員では無いですが(笑))とても好意的で、学問を別にしても、一緒にいるだけでとても心地よかったです。

以上、初めての academic job interview に関する雑感でした。本当に良い経験が出来たなあ。

本日の予定

今はホテルでこのブログを更新している。これからパッキングをして、ホテルで昼食をとり、タクシーで空港に向かう予定。来週の火曜日にオックスフォードで研究発表を行うことになっているのだけれど、それに関して読みたい本を持って来ている。ロンドンに帰るまでに読み進めたい。でも、フライト中はビール飲もうっと :)