Oxonian’s

韓国の大学で働いてます。EBSラジオ『たのしい日本語』も担当中です。

Parental Scheme

僕の学科には "Parental Scheme" という制度がある。これは、現役の博士課程院生が parents(親)となって、children(子)である新入生の面倒をみるという制度だ。「面倒をみる」と言っても、そんなに大した事をするわけではない。メールで相談にのったり、実際に会って話を聞いたりするだけだ。

今年は、僕が受け持つ新入生は1人だけ。今日はその方に会ってきた。インドからオックスフォードに二日前に着いたばかりで、海外に出るのは初めてだという。

新入生ではあるが、僕よりも一回り近くお年を召している。インドで司祭として8年間働いており、現地の部族の言語と接触するにあたり、その言語を保持したいという思いに駆られ、オックスフォードの大学院で言語科学を学ぶことを思い立ったそうだ。消滅に瀕している危機言語への思い、そして司祭として現地の人々のために尽力されてきたことなどを伺った。

「現地でフィールドワークを行い、そのデータを理論に基づいて記述・説明する」というアプローチは、僕がいつか実践したいと思っている方法論だ。博士課程での研究を終えたら、できる限りそのようなアプローチに傾倒していきたいと思っている。

しかし今は当然ながら博論に集中しなければならない。本日、オックスフォードの先生からコメントを頂けた。とても encouraging なコメントだったので安心した。

数日前から博論を最初から通して推敲しているが、昨日は推敲作業を中断して、タイトル・要旨・目次・序文を完成させることに集中した。本文・付録・参照文献を併せて、これで博論のベースが一通りできた。これから提出まで時間をかけてできる限り推敲していきたい。

一昨日で第4章まで推敲したので、本日は第5章だ。この章は一番長い章なので、寝るまでに推敲し終えるか分からないが、できる限り進めたい。博論提出まで残り12日だ!!