Oxonian’s

韓国の大学で働いてます。EBSラジオ『たのしい日本語』も担当中です。

いつもの通り道

オックスフォードには、Lamb & Flag Passage という通りがある。

夏の晴れた日、ここはとても清々しい。僕のノートパソコンのデスクトップ画像にはここ何年かこの小道の写真を使っている。今年も、Lamb & Flag Passage の写真を撮ってきた。

ちなみに、去年の今頃に撮った写真はこちら。写真で見返してみると、やはり風景は変わっているのだな。

この小道の角にはパブが一軒ある。その名も、Lamb & Flag だ。せっかくなので、久しぶりにパブに立ち寄ってレモネードを飲んだ。パブの壁には、オックスフォードのカレッジのエンブレムが飾ってある。

パブで読んでいたのは、つい一時間程前に図書館で借りた本。ロンドン大学の M教授が2002年に出版された本だ。とある言語理論に関する書籍なのだが、僕がこれを始めた読んだのは慶應修士2年目に在籍していた夏。先輩が勧めてくれたのだ。当時住んでいた世田谷の部屋で、青いソファーに座って読んでいたのを覚えている。途中まで読み、駅前のラーメン屋さに行ってワンタン麺を食べながら読み、家に帰ってきたまた読んだのを覚えてる。

当時の印象としては、相当に難解な本で、全く理解できなかった。その後、その理論の創始者であるK教授が日本で公演をされたので拝聴したが、そこでも全く理解できなかった。ただ、そのときにその理論の入門書が発売されたことを知り、買って読んだのだ。入門書といえどなかなか難解で、理解するのにはかなりの時間を要した。

その当時は、まさかこの理論で博論を書くことになるとは夢にも思っていなかった。今日、久しぶりにその本を読み返し、とても懐かしい気持ちになった。今回、博論を執筆するにあたっって読み直さなければならないのは20ページ程だ。今日一気に読みたい衝動にかられたが、まずは第五章をひと取り書き上げてから読むことにした。

レモネードを飲み干し、パブを出る。パブの横道はこんな感じ。二枚目の写真は、この横道を反対側から撮影したものだ。

ちょうど先ほど、博論の第五章の5.3節まで書きあげたところだ。これから少し休憩した後は、執筆作業に戻る。本日の目標は、眠るまでに第五章を書き上げることだ。

論文提出まで、71日だ!!